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ch_nw_music

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ch_nw_music [2018/01/04 01:27] – 作成 kanemunech_nw_music [2018/02/09 11:05] (現在) klab
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 +#  音楽を交換しよう
 +ネットワーク機能を使って、教室の中で友だちと音楽データを交換するプログラムを作ってみよう。
 +
 +
 +##  音楽を演奏する
 +**ch_music** で扱った音楽演奏を思い出してみよう。ドリトルでは、「ドレミー」のようにメロディを書いて音楽を演奏できる。次のプログラムでは、メロディを入力する「曲」というフィールドオブジェクトを作り、**リターンキー** を押したときにメロディオブジェクトにフィールドに書かれた旋律を追加して演奏する。
 +
 +
 +{{:pasted:20180103-162644.png}}
 +
 +<code>
 + 曲=フィールド!作る 600 45 大きさ −250 100 位置。
 + 曲:動作=「メロディ!作る(自分!読む)追加 演奏」。
 +</code>
 +
 +
 +
 +##  音楽を送信する
 +入力した音楽をサーバーに書き込めるようにする。次のプログラムでは、「送信」ボタンを押したときに、曲名とメロディをサーバーに書き込む。
 +
 +{{:pasted:20180103-162705.png}}
 +
 +
 +<code>
 + サーバー!"localhost" 接続。
 + 曲=フィールド!作る 600 45 大きさ −250 100 位置。
 + 曲:動作=「メロディ!作る (自分!読む)追加 演奏」。
 + 曲名=フィールド!作る 130 45 大きさ −380 100 位置。
 + 送信ボタン=ボタン!"送信" 作る −350 50 位置。
 + 送信ボタン:動作=「サーバー!(曲名!読む)(曲!読む)書く」。
 +</code>
 +
 +実行すると、サーバーにメロディの文字列が書き込まれる。
 +
 +
 +
 +##  音楽を受信できるようにする
 +サーバーから音楽を受信して演奏できるようにする。次のプログラムでは、曲名を入力して「受信」ボタンを押したときに、サーバーからその曲のメロディをダウンロードして「曲」フィールドに表示する。曲フィールドでリターンキー を押すことで、ダウンロードした曲が演奏される。このように、ひとつのフィールドを送信と受信のために共通に使うこともできる。
 +
 +
 +{{:pasted:20180103-162725.png}}
 +
 +<code>
 + サーバー!"localhost" 接続。
 + 曲=フィールド!作る 600 45 大きさ −250 100 位置。
 + 曲:動作=「メロディ!作る (自分!読む)追加 演奏」。
 + 曲名=フィールド!作る 130 45 大きさ −380 100 位置。
 + 送信ボタン=ボタン!"送信" 作る −380 50 位置。
 + 送信ボタン:動作=「サーバー!(曲名!読む)(曲!読む)書く」。
 + 受信ボタン=ボタン!"受信" 作る −230 50 位置。
 + 受信ボタン:動作=「曲!(サーバー!(曲名!読む)読む)書く」。
 +</code>
 +
 +
 +ネットワークで接続された複数台のコンピュータで動作を確認する場合には、次のようにする。
 +
 +  * 複数台のコンピュータでドリトルを起動する。2台以上であれば何台でも構わない。
 +  * それぞれのドリトルに上のプログラムを入力する。
 +  * どれか1台のドリトルでサーバーを起動する。他のドリトルでは、サーバーを「終了」ボタンで閉じておくとよい。
 +  * プログラムの「localhost」の部分にサーバーを実行しているコンピュータ名を記述する。コンピュータ名が分からない場合は、サーバーのIPアドレスを**sec_ipaddress** の手順で調べて記述する。
 +  * 曲を入力し、分かりやすい名前を付けてサーバーに書き込む。
 +  * ドリトルの編集画面から「サーバー」ボタンを押してサーバー上のオブジェクトを確認する。自分の書き込んだ曲や、他の人が書き込んだ曲を一覧できる。確認したら「了解」ボタンでダイアログを閉じる。
 +  * プログラムの実行画面で、他の人の曲名を入力してから「受信」ボタンを押して受信し、表示された曲のフィールドでリターンキー を押して、ダウンロードした曲を演奏する。これは音楽や映像をインターネットのサーバーに書き込み、それをいろいろな人が視聴することに相当する。
 +  * なお、受信時に曲が見つからないときは、メロディの欄に「値が存在しない」という意味の**未定義**オブジェクトである「[**undef**]」が表示される。
 +
 +
 +
 +
 +##  長い曲を交換(ダウンロードとストリーミング)
 +携帯電話やパソコンでは、インターネットからダウンロードした音楽を聴くことができる。また、ダウンロードせずにストリーミングとして聴いていくこともできる。ここでは、ドリトルで作った音楽を、ダウンロードとストリーミングという2種類の方法で聴くためのプログラムを作成する。授業で学習する場合には、先生など1人が送信プログラムを実行し、他の生徒は受信プログラムを実行する。
 +
 +
 +###  送信プログラム
 +次のプログラムは、音楽をサーバーに送信するプログラムである。送信する曲は、小節ごとに6個に分けて「曲」という配列に格納している。「送信」ボタンを押すと、最初に曲の行数(6行)と送信間隔(4秒)をサーバーに送信した後、曲を一定間隔で1行ずつサーバーに送信する。実行は次の節の受信プログラムと合わせて行う。
 +<code>
 + サーバー!"localhost" 接続。
 + 曲=配列!作る。
 + 曲!"どどそそららそー" 書く。
 + 曲!"ふぁふぁみみれれどー" 書く。
 + 曲!"そそふぁふぁみみれー" 書く。
 + 曲!"そそふぁふぁみみれー" 書く。
 + 曲!"どどそそららそー" 書く。
 + 曲!"ふぁふぁみみれれどー" 書く。
 + 送信間隔=4。
 + 
 + 送信中=ラベル!作る 300 45 大きさ。
 + 送信ボタン=ボタン!"送信" 作る。
 + 送信ボタン:動作=「
 +   行数=曲!要素数?。
 +   送信中!(行数)書く。
 +   サーバー!"配信行数"(行数)書く。
 +   サーバー!"配信間隔"(送信間隔)書く。
 +   タイマー!作る(送信間隔)間隔(行数)回数「|番号|
 +     メッセージ=曲!(番号)読む。
 +     送信中!(メッセージ)書く。
 +     サーバー!"配信"(メッセージ)書く。
 +   」実行。
 + 」。
 +</code>
 +
 +
 +###  受信プログラム
 +次のプログラムは、音楽をサーバーから受信するプログラムである。「ダウンロード」ボタンまたは「ストリーミング」ボタンを押すと、最初に曲の行数と受信間隔を受信した後、曲を一定間隔で1行ずつ受信する。ダウンロードボタンを押したときは、曲全体を受信してから演奏する。ストリーミングボタンを押したときは、曲の一部を受信しながら随時演奏していく。
 +
 +実行する際は2つのドリトルの画面で、送信プログラムと受信プログラムを実行する。そして、送信プログラムの「送信」ボタンを押した直後に受信プログラムの「ダウンロード」または「ストリーミング」のボタンを押す。
 +
 +<code>
 + サーバー!"localhost" 接続。
 + ダウンロード=ボタン!"ダウンロード" 作る 230 45 大きさ −300 50 位置。
 + ストリーミング=ボタン!"ストリーミング" 作る 230 45 大きさ −300 0 位置。
 + 曲リスト=リスト!作る 200 400 大きさ 0 200 位置。
 + 
 + ダウンロード:動作=「
 +   曲=""
 +   曲リスト!クリア。
 +   行数=サーバー!"配信行数" 読む。
 +   受信間隔=サーバー!"配信間隔" 読む。
 +   ラベル!(行数)作る −50 200 位置。
 +   時計=タイマー!作る(受信間隔)間隔(行数)回数「|番号|
 +     メッセージ=サーバー!"配信" 読む。
 +     曲リスト!(メッセージ)書く。
 +     曲=曲!(メッセージ)連結。
 +   」実行。
 +   時計!「メロディ!作る(曲)追加 演奏」最後に実行。
 + 」。
 + 
 + ストリーミング:動作=「
 +   曲リスト!クリア。
 +   行数=サーバー!"配信行数" 読む。
 +   受信間隔=サーバー!"配信間隔" 読む。
 +   ラベル!(行数)作る −50 200 位置。
 +   時計=タイマー!作る(受信間隔)間隔(行数)回数「|番号|
 +     メッセージ=サーバー!"配信" 読む。
 +     曲リスト!(メッセージ)書く。
 +     メロディ!作る(メッセージ)追加 演奏。
 +   」実行。
 + 」。
 +</code>